第2回「三井ゴールデン匠賞」の贈賞式を今年の3月20日に東京・大手町のSMBCホールにて開催いたしました。多くの報道機関のほか、モストポピュラー賞に投票された一般の方にも多数ご参加いただきました。
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贈賞式では、第2回「三井ゴールデン匠賞」を受賞された5組(個人および団体)の匠を表彰するとともに、受賞者の中から、審査員により選定された「グランプリ」、そして一般投票により決定した「モストポピュラー賞」を各1組ずつ発表いたしました。
栄えある「グランプリ」は、石川県輪島市の輪島塗、桐本 泰一氏( 所属:輪島キリモト) 、「モストポピュラー賞」は、新潟県燕市の燕鎚起(ついき)銅器、株式会社 玉川堂(団体として受賞、代表:玉川 基行)が受賞されました。
桐本泰一氏(グランプリ)
■グランプリ 桐本 泰一氏
木地屋から一貫生産を始めて、様々な苦労もありましたが、この賞をいただき感動しています。この受賞は、ひとえに職人、スタッフ、家族のおかげです。この仕事が大好きで、ナンバーワンを目指すのではなく、世界のオンリーワンを目指す気持ちでやってきました。これからも輪島の素材を活かしたモノづくりを続け、このあと何百年も続き、発展していくように精進していきたいと思います。
玉川堂(モストポピュラー賞)
■モストポピュラー賞 株式会社 玉川堂 ※団体として受賞
代表:玉川 基行氏
伝統工芸に興味を持っていただいている多くの方々にご支持頂くことができ、大変嬉しく思っております。伝統は革新の連続であると考えています。玉川堂はかつて記念品の製造中心でしたが、今は、直営店を持つことで、お客さまと職人が直接会話することができるようになり、どのような商品が求められているのかを学びました。今後は海外にも直営店を出したいと考えていますが、最終的には、海外の人たちに、燕三条へ来てもらえるようになることが私の目標です。
齋藤宏之氏
■齋藤 宏之氏
このような貴重な賞をいただき、誠にありがとうございます。私は大洲和紙を現代の生活様式に取り入れ 、和紙のある生活を国内外に広げるために精進しております。今後は、愛媛県のものづくりの現場を一丸となって盛り上げることで、愛媛の伝統工芸の発展に貢献していきたいと思います。
中川政七氏
■中川政七氏
私は16年前に家業を継ぎましたが、職人でもデザイナーでもない自分が経営者としてやれることは何かということを考えてきました。自社をなんとか立て直し、そこで得たノウハウが外でも役に立つのではないかと考え、工芸分野の経営コンサルティングを行うようになりました。今後も、日本の工芸を元気にするというビジョンを掲げ、100年後に日本が工芸大国と呼ばれるよう、頑張ってまいります。
山本篤氏
■山本篤氏
この度は、大変な賞を頂きましてありがとうございます。これまで作品で受賞したことはありますが、今回のように取り組みが評価されたのは初めてです。九谷焼は、がんばっている方々がたくさんいます。そして、みんなが協力しあっていてそれが原動力となっています。これからもいろんな人とつながっていき、若い人とも一緒に勉強していきたいと思います。
贈賞式では三井広報委員会の大島眞彦委員長より「この賞を通じて日本の独自の伝統工芸文化をもっと多くの方に発信していきたい」と挨拶の後、来賓として経済産業省の土田浩史審議官よりご挨拶のお言葉をいただきました。
第2回三井ゴールデン匠賞のファイナリストに選出された35組が紹介され、審査員を代表して佐藤達郎氏(多摩美術大学教授)より全体講評がありました。予備審査から本審査までの経緯や各受賞者の講評をお話しいただきました。
また、審査員の矢島里佳氏(和える代表取締役)による受賞者インタビューを実施し、今回の受賞や今後の活動に対する思いを語っていただきました。
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